2015年8月6日木曜日

すてっぷゼミナール③「男が介護するということ」を実施しました

7月25日(土)、すてっぷゼミナール③「男が介護するということ」を実施しました。

講師は立命館大学産業社会学部教授の津止正敏さんです。
津止さんは2009年に「男性介護者と支援者の全国ネットワーク」を発足させました。



いま、ケアメン(男性介護者)のイベントや集いが盛況です。
かつて介護の担い手は女性がほとんどを占めていましたが、現在は介護者の3人に1人が男性になっています。

家事に不慣れであったり、仕事があって介護に専念できる時間がなかったり…介護者になって戸惑う人が多くいます。
これは男性に限らず、独身の子どもや別居している家族といったこれまで想定されていなかった介護者にもあてはまります。

15年前に始まった介護保険制度により介護サービスを受けるハードルは下がり、介護問題が社会的な課題になりました。
一方で、在宅介護の期間が長くなり、介護する・される側の高齢化や重度化といったことにもつながりました。

介護サービスは介護を受ける人のためのもので、介護者の状況は枠の外にあります。
介護する人も支援の枠に入れた社会政策が必要とされています。

仕事、家計、家事、孤立といった暮らし丸ごとの課題を介護は含んでいます。
「介護を排除して成り立つ暮らしや働き方」ではなく、「介護のある暮らしや働き方」を社会の標準にしていくことが大切だということがわかりました。




介護は負担と同時に喜びもあります。
講師のお話の後、参加者より介護の経験が語られました。


F.K